【映画レビュー】「存在のない子供たち」に中東の厳しい現実と子供の在り方を考えさせられた!

映画「存在のない子供たち」

みなさん、どうも僕です。

先日、「存在のない子供たち」という映画を観てきたんですが、コレがかなり強烈なインパクトがあったんですよね~。

両親を告訴する。

こんな世の中に僕を産んだから。

という、主人公による衝撃的なセリフが脳裏に焼き付いて離れない・・・なんとも考えさせられる映画でした。

 

恵まれた日本という国にいては分からない厳しい現実。

その厳しい現実においては、最も虐げられるのは罪のない子供たちってことを痛感させられました。

ってことで、実際に観てみて頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けた映画「存在のない子供たち」の感想レビューをお伝えします!

 

「存在のない子供たち」あらすじ・ストーリー(ネタバレあり)

スラム街に暮らす「親に愛されない」子供・ゼイン

中東・レバノンの貧困窟、いわゆるスラム街に住む男の子・ゼイン。

ゼインはたくさんの兄妹と両親とともに暮らしています。

ですが、ゼインたち一家の暮らしは、ゼインの父親が自ら「世間からは虫けら扱いされている存在」と言うように、劣悪で、その日暮らしの貧しい暮らしでした。

 

先の見えない貧しく厳しい生活

たくさんの子供たちが雑魚寝をしながら生活をして、ゼインは学校にも行けず、家主のアサードのもとで小さい体を精いっぱい使って働いて家計を助ける日々を送ります。

ゼインの父親は働くこともせず、子供に目を掛けることすらなく、ゼインの母親もゼインを使って薬局で錠剤を手に入れて、それを麻薬にして売って、なんとか糊口をしのいでいたのでした。

 

ゼインの両親の「子育て」や「教育」などという言葉とは程遠い子供への扱いは非常に印象的です。

自分勝手に振る舞い、気に食わなければ子供をぶん殴り、情け容赦ない暴言を浴びせる・・・。

平和な日本のように子供が家庭の宝などという発想はなく、ただ単に自分たちの欲望のはけ口として性交渉を行って、あくまでその「結果」として子供が産まれた・・・そういう風にしか思えない「家庭」が描かれています。

 

生年月日が分からず出生証明書がない「存在のない子供」

そんな家庭に育ったゼインは年齢が分かりません。

「12歳ぐらい」

そうとしか言えないのです。

なぜなら生年月日が分からないから。

そして戸籍が無いからです。

 

つまり、ゼインは、何の証明書も持たない、世間的には「存在のない子供」なのです。

でも、ゼインのような子供は決して1人や2人ではないのです。

厳しく貧しい中東のスラム街にあっては決して珍しいことではないのかもしれません。

 

大人の都合で引き裂かれた兄と妹

そんなある日、兄弟の中で一番仲の良かった妹・サハルは親子ほど歳の離れた家主のアサードと結婚させられます。

家賃すら払えていないゼインの一家。

子供に愛情を注ぐこともなく、安直にその日をやり過ごすことだけを考えているゼインの両親はやすやすとサハルを家主のアサードに引き渡します。

 

無理やりバイクに乗せられて泣き叫ぶ妹のサハル。

そして、連れ去られるサハルを必死に追いかけるゼイン。

しかし、ゼインの両親はゼインに同情するどころか、罵詈雑言を浴びせて殴り掛かりゼインを阻止しようとするのでした。

 

家出をしてエチオピア女性と暮らすこととなったゼイン

最愛の妹と突然別れ、先の見えない生活に疲れたゼインはひとり、あてもなくバスに乗ります。

行きついたのはとある遊園地。

その遊園地でエチオピアからやってきて不法滞在(不法就労)で、「ティゲスト」という偽名を使って働くラヒルという女性と知り合います。

ラヒルはとある家でメイドとして雇われていたのですが、ボーイフレンドの子供・ヨナスを身ごもり、メイドをしていた家を無断で出て、赤子のヨナスとともに人知れず、なんとか細々とその日を生きているのでした。

 

家出同然で出てきたゼインをラヒルが家に連れ帰り、一緒に生活する日々が始まります。

日中、ラヒルが遊園地で働いている間、ゼインがヨナスの子守りをすることとなります。

 

ラヒルが不法滞在で捕まり窮地に

そんなある日、ラヒルが不法滞在で警察に捕まってしまいます。

それを知らないゼインは、ラヒルが何日経っても帰ってこないことに業を煮やし、幼いヨナスを連れて右往左往しますが、子供のゼインにはお金もなく、ヨナスをどうすることもできません。

 

スウェーデンへの移住という夢

そんな時、ゼインは市場でスウェーデンに移住することを夢見るシリア難民の少女に出会います。

アスプロという男にお金を支払えば、スウェーデンなど外国に行かせてくれるという話をその少女から聞き、胸をときめかせるゼイン。

 

そこで、困り果てたゼインは、善人を装いながら「お金を上げるから、ヨナスを渡しなさい。親切な人に預けてあげるから。」と言ってきたアスプロという男性にヨナスを預けてしまいます。

このアスプロという男は、不法就労していたラヒルの偽造証明書を作っていた人物で、有効期限が切れたため証明書を作り直す必要があったラヒルに桁外れに高額なお金を要求していた人物なのです。

 

身分証明書がないこと、そして最愛の妹の死を知ることになるゼイン

スウェーデンに移住したいと伝えたゼインに、アスプロは、自らを証明する身分証明書が必要だと告げます。

そして、身分証明書をもらうためにやむなく、無断で飛び出した自宅に帰ったゼイン。

しかし、そこには、優しく迎え入れるどころか、頭を叩き、暴言で罵りながら責める、相変わらずの両親の姿がありました。

 

「証明書はどこにあるの?」と問いただすゼインに、「証明書なんてあるわけない!生まれた日すら分からないのに!」と怒鳴りつける父親。

そこで衝撃の事実をゼインは知ることとなるのです。

 

なんと、アサードに嫁いだ11歳の妹・サハルが死んでいたのです。

それを知り、激高したゼインは家にあったナイフを握りしめて、街を一心不乱に駆けていくのでした、アサードのもとへ向けて。

 

【映画考察】「自分以外」の世界の厳しい真実を知る大切さ

経済的に恵まれた日本にいると感覚が麻痺しそうですが、世界を見渡すと多くの貧困が渦巻いています。

経済的に豊かであれば、親の子供に対する「視線」も穏やかで愛情豊かなものとなるでしょう。

 

しかしながら、シリアのように内戦が国を揺るがし、政情不安な地域の多い中東においては、子供に対する愛情を注ぐ以前に、その日1日を生きることに関心が行かざるを得ないというのは実状でしょう。

 

実はこの映画には「存在のない子供」がゼイン以外にも数多く登場します。

大人の都合で実質的に「売り買い」されて強制的に嫁がされたゼインの妹・サハルもそうです。

成り行きがあったとは言え、やむなく不法滞在・不法就労という世間的には「無い存在」とされているエチオピア女性・ラヒルもそうです。

そして、言葉巧みに人身売買であることを隠して身をゆだねられた赤ん坊・ヨナスも。

 

すべて思惑は、子供に無関心で、身勝手な大人によるもの。

あるいは運命のいたずらと言っても良いかも知れません。

 

そして、そんな運命に翻弄されるのは、すべて子供なのです。

 

法廷に立つことになったゼインは裁判所でこう言い切ります。

神様の望みは、

僕らがボロ雑巾でいること

 

学校にも行けず、親からは毎日のように罵声を浴びせられる・・・そんな、絶望的ですさんだ人生を歩んできたゼインの正直な感想だと思います。

子供は親を選んで生まれてくる・・・そんなフレーズを聞いたこともありますが、そんなキレイごとでは片づけられない厳しい現実が世界には確実にあるのです。

 

「子供が育てられないなら、産まなきゃいい」

日本人が聞いたらギョッとするセリフですが、ストーリーを通して観ていると、なんともズッシリと心に響きます。

この映画を観た後では、「子供は親を選んで生まれてくる」というのは、都合の良い詭弁であると感じてしまいます。

 

大切なのは、こういった世界の真実を、目を覆い隠すことなくしっかりと知ること。

自分さえ良ければいいという感覚で、目を覆い隠しておけば知ることのない世界かもしれません。

でも、自分たちが生きている人生とは全く異なる人生を歩んでいる人たちがいることを今こそ知るべきではないでしょうか。

世界を少しでも良くしようと思うなら、すべてはまずそこから・・・。

 

まとめ

これまで何本も映画を見てきましたが、これほど鑑賞後に心にズッシリくる映画はなかなかありません。

まずは真実を知ること・・・この映画はその大切さを教えてくれることでしょう。

 

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