日本全国のみなさん、どうも僕です。
遠くて近い外国・・・いや、外国っぽい街、それは大阪。
一口に大阪と言っても実は地域によってかなり色合いが異なります。
大阪の中で、たくさんの人が集まる大きな街は2つ、「キタ」と「ミナミ」です!
今日は大阪の2つの街「キタ」と「ミナミ」がどう違うのか、それぞれの特徴についてコテコテ大阪人の僕がお教えしますよ!
Contents
「キタ」と「ミナミ」の呼び名に隠された歴史の秘密!
まず、基本的なことですが、「キタ」というのは端的に言うと梅田近辺で、「ミナミ」というのは難波・心斎橋近辺を表します。
このエリアの概念って明確に定義付けされてるわけではありませんが、それぞれ「大阪駅」「梅田駅」(キタ)、「難波駅」・「心斎橋駅」(エリア)がありますから、その周辺という考えでいいと思いますけどね。
ってか、そもそも、それぞれ地域を明確にあらわす地名が存在するのに、なんで方角をあらわす呼び名を使ってるのかってところが気になりますけどね。
これには諸説ありますけど、ひとつは江戸時代に
「北の堂島」(キタ、現在の北新地)
「南地五花街」(ミナミ、なんちごかがい)
と呼ばれていたことから、その名残でそれぞれのエリアをキタ、ミナミと呼ぶようになったというものです。
行政区で見ると、キタは大阪市北区ですし、ミナミはかつて存在した大阪市南区(現在は中央区)にありますので、区の名称が発祥という人もいますけどね。
年代の古さ、地域性を言い表していることを考えれば、江戸時代からの名残と考えるのが妥当なようです。
キタとミナミが栄えたのはごく最近ではなく江戸時代からの話であり、この呼び名には歴史深い由来があったというワケです
街に集まってくる近隣住民の地域性が色濃く反映されている!
キタは大阪の北の方にあって、ミナミは南の方・・・方角的に言えばそういうことなんですけどね。
でも、重要なポイントは梅田は大阪北部のターミナル駅(JR大阪駅、各線梅田駅)があり、難波には大阪南部のターミナル駅(南海難波駅、近鉄・阪神大阪難波駅、地下鉄なんば駅)があるってことなんです。
たとえば、
キタエリアには北摂地域の吹田市、豊中市、茨木市、高槻市、箕面市あたりの住民が、阪急電車や地下鉄などに乗ってたくさんやってきますし、
ミナミエリアには、主に堺・泉州地域から南海電車などに乗って多くの人がやってきます。
つまり、それぞれのキタ、ミナミエリアには鉄道ターミナルの交通機関に応じて、そこに繋がる「背後地域」(背景地域)の住民層の特色が色濃く反映されるということなんです。
キタの背景地域の北摂地域は古くから千里ニュータウンの造成など宅地開発が進んだ地域で、比較的ホワイトカラーというかサラリーマン家庭が多く住む地域です。
なかでも吹田や豊中の地下鉄沿線は梅田に直結している便利なエリアで転勤族が多く住むことでも知られています。
阪急電鉄沿線の人って勝手に「シュッとした」(大阪弁で「イケてる」という意味)イメージを持たれてますが、北摂地域を走る阪急沿線のイメージがそのままキタエリアを利用してるイメージかなあと思います。
(もちろんこれはあくまで「傾向」であり、ざっくりしたイメージですけどね)
一方で、堺・泉州地域はそういった北摂地域と比べると、人の入れ替わりの少ない地元に長く住む人々がたくさん住んでいます。いわゆる地元民が大半の地域です。
ミナミより南側にあるエリアの天王寺や新世界などのイメージの地域の人も用事があって出かけるのはミナミエリアです。
新世界で力強く生きた「じゃりン子チエ」のイメージが漂ってる・・・キタエリアよりもっとベタな大阪感が濃厚なエリアがミナミと言えるでしょう!
キタとミナミは、ターミナル駅を通じて近隣地域(背後地域)の住民性が色濃く反映されているというワケです。
街の機能性・役割で、街の特徴を左右している!
次にキタとミナミ、それぞれの街の役割について見ていきましょう。
まず、キタ。
ココって御堂筋に代表されるオフィス街が立ち並ぶエリア(地下鉄・淀屋橋駅や本町駅周辺)も近隣にありますし、なにより大企業の本社や、上場企業の大阪支社などが密集するビジネスの街ですね。
そんなこともあって、キタってホントにサラリーマンやOLの数がハンパなく多いです!
まぁ当然のことながら学生もたくさんいますけど、やはりイメージ的にはキタは「大人の街」ってイメージが根強いです。
大きな街ですから飲み屋さんもたくさんありますけど、飲み屋さんのスタイルもサラリーマンやOLが上得意さんって感じです。
一方のミナミ。
ミナミのイメージってグリコのデカい看板が有名な道頓堀や心斎橋・難波の人通りがめちゃくちゃ多い商店街じゃないですかね。
キタとミナミのちょうど中間地点に、かつて隆盛を極めた繊維問屋でにぎわった船場って場所があります。
ミナミって、古くは船場のお金持ちの旦那さんが遊んでた歓楽街が栄えた地域なんです。
そんな経緯もあって、ミナミって古くからエンターテイメントが前面に出た街なんです。
旦那さんが花街で遊んで、芝居や演芸を堪能し、美味しいものをしこたま食べる・・・この伝統・地域性が今も根付いているんですよね。
ミナミエリアの魅力、それはとにかく「楽しむ」、これですね!
今も、お笑いの聖地と呼ばれている吉本新喜劇のなんばグランド花月(NGK)や人形浄瑠璃が見られる国立文楽劇場、歌舞伎が楽しめる大阪松竹座などたくさんの演芸場を抱えていますよね。
エンターテイメント、つまり娯楽に根差した文化がミナミの大きな特徴になっています。
「食いだおれ」で知られる、食を楽しむ大阪人のイメージが育まれたのもここ、ミナミエリアです。
食べて楽しんで、観て楽しむ・・・そんな、楽しむ文化がミナミの特徴。
キタが「働く場所」のイメージが強い一方で、
ミナミは「遊ぶ場所」って感じ。
街が持つ機能性に応じて、その役割は明確に分かれているってワケですね。
観光客が「大阪感」を味わえるのはどっち!
日本には今、たくさんの外国人旅行者が観光でやってきており、空前のインバウンドブームとなっています。
魅力あふれる大阪にはそんな外国人観光客のみならず、日本各地からたくさんの日本人観光客も訪れています。
そういった観光客の方々が味わいたいのは、大阪独特のローカル感だと思うんですよね。
「これが大阪だっ!」って言えるようなものを感じたり味わいに来てるんですよね。
ってことから行けば、スマートで大人しいイメージでオフィス街が主体のキタよりは、古くから「大阪臭さ」を発散してきたミナミエリアがオススメってことになります。
551蓬莱の豚まんをほおばりながら、道頓堀の遊覧船で水面に映る大阪の街を眺める・・・大阪の風情を感じるなら、やはりミナミがピッタリってことですね!
大阪をイメージした写真はどれを見ても、道頓堀や通天閣、すべてミナミエリアにあるものですもんね。
まとめ
大阪の繁華街として有名なキタとミナミ、それぞれ特徴って違うものですね。
歴史的背景と、それぞれの街としての役割でカラーがこんなにも違うってことです。
街の特性を知った上で、街を十二分に楽しんでみる。または自分の知らなかった街の側面に触れてみるってのも面白いと思いますよ!
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