みなさん、どうも僕です。
日常にあふれる音楽。
なかでも日本人に身近な邦楽は生活と密着して毎日を楽しくしてくれたり、そして時には慰めてくれますよね~。
でも、音楽って流行り廃り(はやりすたり)はあるけども、何年経っても本当にイイものは人の心に残り続ける・・
それこそが音楽のイイところ!
僕もね、もうどっぷり40代に入っちゃってますけどね、年を経て今もなお心の中で鳴り続けている邦楽の宝と言えばね、
今日は「ちょっとクセがスゴイ」邦楽ロック・ポップスの至宝、キリンジの名曲の数々をご紹介したいと思います!
Contents
ポスト渋谷系?!「キリンジ」のプロフィール
1990年代に産声を上げた日本ロック、ポップス史にその名をのこすキリンジ。
キリンジってグループとは一体何なのか、そのあたりをまず書いておきましょう!
キリンジのメンバー
まずね、キリンジを知らないって人のために書いておくとね、キリンジは実の兄弟によるデュオなんですよね。
メンバーは
- 堀込高樹(ほりごめたかき、兄貴・1969年生まれ、ボーカル、ギター、コーラスを担当)
- 堀込泰之(ほりごめやすゆき、弟・1972年生まれ、リードボーカル、ギター、コーラスを担当)
この兄と弟の2名からなっています。
元々、「ホリゴメス」って名前で活動していましたが、その後語感が気に入ったという理由で「キリンジ」に改名しています。
当時流行していたピチカート・ファイブやオリジナル・ラブ、フリッパーズ・ギターなどのいわゆる「渋谷系」と呼ばれた、ちょっとオシャレでかっこいい音楽ムーブメントの後に出てきたのが、このキリンジ。
ポスト渋谷系なんて呼ばれたりもしましたが、他の誰にも似ない強烈なアイデンティティを持つことで、「あ、こいつら違う!」と多くの邦楽ファンの耳をとらえたわけなんです。
実際の創作活動については、作曲や作詞を二人でほぼ半々ぐらいの割合でシェア。ポップマエストロとさえ呼ばれることもある、一癖も二癖もあるポップ職人で、どの曲にも二人の個性が強烈に反映されてて、どれも印象に残りやすいのが特徴ですね。
漫才師の中川家の例でいくと大きいほうが弟なんですけど、キリンジの場合は大きくてメガネを掛けてるほうがお兄ちゃんです、ハイ。
(大きいと言うのは「顔」のことじゃなくて背のことです、ハイ)
キリンジの活動経緯
キャリアをスタートさせたのは1996年。お兄ちゃんの高樹が弟の泰之を誘って
と言ったとか、言わないとか。
いや、関西人じゃないので、そうは言ってないと思いますけど、いずれにしても兄が弟が勧誘してキリンジがスタート!
1998年には記念すべき第一弾シングル「双子座グラフィティ」、ファーストアルバム「ペイパードライヴァーズミュージック」を発表。その後トータル10枚のフルアルバムを発表、日本の邦楽ロック・ポップス界に大きな影響を及ぼしていて、多くのキリンジフォロワーも作ってきたわけです。
個人的にはもう少し売れてもいいかなと思ってましたがね、実際キリンジの曲をカラオケで歌っても、結構ビミョーな反応だったりしますし。
弟・泰之の脱退・ソロ活動、そして兄・高樹は新バンドへ移行
その後10枚目のアルバム「Ten」を作成した後、2013年の「KIRINJI TOUR 2013」をもって弟・泰之がキリンジを脱退しています。
泰之はソロとして独自の音楽性を探求することとなり、兄貴の高樹はキリンジの看板を継承して「KIRINJI」と英語による表記に改めた上で、更に5人のメンバーを加入させバンド形態にて音楽活動を継続しています。
なんか非常に残念な感じですけど、やっぱりヤス(泰之)がリードボーカルを取っていたキリンジが僕個人としては思い出深いものがありますね~。
ってことで、このブログ記事で書いている「キリンジ」ってのは弟・泰之が在籍していた時の「キリンジ」のことですからね!
クセがスゴイ!キリンジの音楽性、特徴
キリンジってね、音楽的にも歌詞の世界感も相当変わってると思うんですよ!
最近流行ってる言葉「意識高い系」って言葉ありますけどね、アレは自分をやたらひけらかす人種のことをディスってるわけなんですけどね。
でも、音楽的に言えば、真の意味で「意識が高い」グループってこいつら、キリンジだと思うんですよね!
いや、まず歌詞ね。
もうコレが意味が分からないのも多いし、「なんだこりゃ!」っていう摩訶不思議な曲も結構あります。
その背景にあるのは二人の文学的な素地・バックグラウンドが多分に影響してます。
言葉遊びにしてもレベル高すぎだろ!って言うぐらいにね。
「摩訶不思議」って言ってもね、そこいらのバカが書ける歌詞じゃないわけですよ!
音楽性や曲の構成にしてもね、アクロバチックなコード進行や唐突な転調があったり、いやもう相当に・・
わけなんです、もうね、あの千鳥も真っ青なくらい!
こういった音楽的な奥深さ、聞き手の予想を覆す展開、そして文学的で想像力あふれる詞こそがキリンジの魅力であり、彼らの音楽が中毒性を多分に持っている所以(ゆえん)だと思うんですよね~。
ではね、能書きはこの辺にして、さっそくキリンジの名曲の数々をランキング形式でお伝えしましょう!
第7位 牡牛座ラプソディ
1999年発表のセカンドシングル。
兄・高樹の作詞によるキリンジ節がいきなり炸裂する強力なポップソングです。
弟・泰之がインタビュアーに扮して、兄貴をインタビューしながら歌詞を口ずさむ謎の演出がキリンジらしいPVも必見です。
男の挽歌で尻を拭く奴、俺は
はにかみまぎれにギターを破る
サビの部分だってね
赤いシャツのバッファロー!
「四の五の言うなよ、来やれ!」笑う鰐(ワニ)とバッファロー!
「二の一もないさ、消えろ!」躍る熊とバッファロー!
「彼にバレたら、居直れ!」
泡の罠はラプソディ ベリーロールで大見得きれ!
歌詞を聞いてるとね・・
もうそうなっちゃいますよね、普通の感覚じゃこんな歌詞書けませんよ、絶対!!
やっぱりスゴイぞ、キリンジ!
セカンドシングルの時点でキリンジワールド全開してます!PV 見ながらニンマリしてください!
第6位 雨は毛布のように
2001年発表の7thシングル。
泰之の作詞、高樹の作曲によるダンサブルでなんともオシャレな曲です。
特筆すべきはバックコーラスでaikoが参加していることです。
雨の中を毛布一枚を使ってひたすらキレッキレのダンスを見せてくれるダンサー・川口ゆいの出演するPVも印象的ですよね。
慣れっこなはずの行為が
同じ路地を飾るよ ふざけてもいいかい
仲直りがしたいんだ
雨宿りに例えて、ケンカをしている男女の心のやり取りを歌った軽快なラブソングです。
メロディが流麗で、雨を題材にしてるのになんとも心が軽やかになるほど弾む感じの曲です。
心にじんわり馴染むメロディが素晴らしく、キリンジを知る上で決して外せない見事な作品ですよ!
第5位 君の胸に抱かれたい
2000年発表の5thシングル。
作詞、作曲ともに兄・高樹による作品です。
逃げ去る恋をつかまえた 君をこの腕でつつみたいんだ
愛されんだ そうだよ 夢じゃないのさ
ほおづきをほおばる君の頬に僕は感じる
ストレートに愛を歌い上げる徹頭徹尾のラブソングです。
キリンジでは珍しいぐらい直球のわかりやすいラブソングじゃないでしょうか。
ま、ただ歌詞の味付けはやはり文学的!
安直な表現は一切ありませんよ。
曲のテーマはわかりやすいのですが、意外と曲の展開というか、コード進行というか
「あ、そうなっちゃう??」
って感じで構成や転調具合にかな~りひねりがある曲です。
あとね・・
これは言わねばなりませんよね・・
このPV、何なんでしょう!
二人の顔がぐるぐる回ったり、口だけ動いている・・超キモい演出はわざとだと思いますが、さすがキリンジ、ひねくれてますね!(笑)
PVはアレですけど、曲はホント絶品!聴くしかないですよ!
第4位 アルカディア
2000年発表の3thシングル。
泰之による作詞作曲となる、独特な世界観を持った、愁いを帯びた名曲です。
滲むキラ星
響く靴底のブルース
ついて出る言葉は
放たれて意味へ急ぐ
いかにもこの言い回しはキリンジ独特!
チョイスされているフレーズや言葉がなんとも文学的、かつ意味深です!
永遠(とわ)と刹那のカフェ・オ・レ
冬の空を満たす
物悲しく奏でるフルートが愁いを帯びた旋律をリードする名曲に仕上がっています。
一見難解な歌詞でありますが、美しいメロディが耳を離すことなく、一度聴いたら頭に焼き付いてしまう曲です。
またPV も必見です。
哲学者サルトルの言葉で始まり、「海へ」と書かれたボードを掲げたフランス女性を乗せた車が導く結末は、あまりにも衝撃的でもあります!
この曲の歌いたいテーマってのは実のところ何なのか、未だにはっきりとはわかりませんが、圧倒的な美しい調べにうっとりしてしまうキリンジの代表曲です。
第3位 グッデイ・グッバイ
2000年発表の4thシングル。
泰之の作詞による、キリンジの明るくポップな一面を彩った名曲です。
レイディ張り手うって逃げた大通りを
デイドリームもて余して坊やは風船を放つ
こんな出だしで始まるこの曲は、なにげない日常の楽しみやワクワク感を見事に歌い上げるテンションの上がる曲なんです。
グッデイ 誰かさぁ僕と グッバイ 話さないか
らららららら・・・歌う号外さ グッデイ 知らぬ人なら
グッバイ 誰でもいいのさ ねぇ、お喋りをいいだろ?
誰かの鼻歌さえ、ご機嫌にさせてくれるそんな穏やかで楽しげな午後・・
そんなありきたりな日常を切り取って歌うことすら、キリンジにとってはいともたやすいこと!
聴いてるとウキウキしてくる不思議な曲です!
ちなみにPVに出てくる喫茶店は実在のお店で、東京・江古田にあるカレーのおいしい喫茶店「プアハウス」。
PVではパセリを食べる高樹がなんともユーモラス。そんな通的な見方でも楽しめるPVです。
言葉のチョイス、転調する曲の組み立て方、すべてナイス、ナーイスです!!
こんな曲があれば、きっと1日はハッピーになれる・・・そんな気さえする、楽しく思いっきりPOPな名曲ですよ。
第2位 エイリアンズ
2000年発表の6thシングル。
泰之の作詞作曲によるキリンジを一躍有名にした、また今なお多くの人に愛されている名曲です。
秦基博や女優の杏など多くのアーティストがカバーしているほか、最近ではLINEモバイルのCMでのんがアカペラで歌っていたのも印象的ですね〜。
まるで僕らはエイリアンズ 禁断の実 ほおばっては
月の裏を夢みて キミが好きだよ エイリアンズ
この星のこの僻地で
魔法をかけてみせるさ いいかい
禁じられた秘めた恋 悲しい恋愛の心のありどころを探すかのような物悲しいメロディが印象的。
シンプルなアコギによる弾き語りでしっとりと歌い上げられている非常に旋律の美しい曲です!
泰之の効果的な裏声を効果的に使った歌い方もいいですね~!
キリンジと言えばこの曲!という人が多いのもうなづけますよね。
聴いたことが無いという人は、コレは聴かねばなりませんよ!!
第1位 Drifter
2001年発表の8thシングル。
兄・高樹による作詞作曲です。
キリンジと言えば、アルカディアやエイリアンズを代表曲に挙げる人も多いんですが、
交わしたはずのない約束に縛られ
破り棄てようとすれば後ろめたくなるのは何故だ
こんな出だしではじまるスローテンポな曲ですが、抑圧された心にすっと寄り添い、魂を揺さぶるように、人間としてあるべき姿、向かいたい本来の自分に向けて情熱的に語り上げるサビの部分にかけてのフレーズが圧巻です!
たとえ鬱が夜更けに目覚めて
獣のように襲いかかろうとも
祈りをカラスが引き裂いて
流れ弾の雨が降り注ごうとも
人間は弱いし、生きていくことって実は苦難の連続・・
だけど、そこに寄り添ってくれるこんな歌があれば、なんとかやっていける・・
そんな気さえしてくる、人間の弱みや痛みを知ればこそ作れる歌だと思います!
テイストこそ違いますが、斉藤和義の「歌うたいのバラッド」とも相通じるような、心にズシーン!と響く名曲ですよね!
何かに疲れてしまった時、行き詰った時、無性に聴きたくなって思わず聴いてしまう歌です!
みなさんも一度聴いてみれば、きっと長く愛聴してしまう一曲になると思いますよ!
まとめ
いかがだったでしょうか、キリンジの美しい名曲の数々とうんちくの利いた彼らの歌詞の世界。
他のアーティストが真似のできないクセのスゴさと、心に沁み入るメロディの美しさはキリンジでしか味わうことはできません!
時を経てもキリンジの素晴らしさは色褪せることなく、人々の心に生き続けていると言えるでしょう。唯一無二のポップ職人の技はやっぱりハンパではありませんよね!
ぜひキリンジの世界にどっぷりハマって、音楽の素晴らしさを再発見してみてください!