みなさん、どうも僕です。
僕自身は子供を持つ父親でもあり、会社では部下を持つ管理職の立場。
なにが困るのかって、子供も部下も、
だから部下指導にしても、子育てにしても、誰に対しても「同じ指導」をしてたんじゃダメってこと!
ということで、「バートルテスト」というツールを使った人の育て方についてご説明したいと思います。
Contents
「バートルテスト」とは??
今回ご紹介する「バートルテスト」とは何かってことをまずご説明しておきましょう。
「バートルテスト」とはマルチプレイヤーオンラインゲームなどのゲーム研究者であるリチャード・バートルが提唱するゲーマーの分類法のことです。
「マルチプレイヤーオンラインゲーム」と言えば、最近ではニンテンドースイッチなどで人気を博している「フォートナイト(Fortnite)が有名ですが、複数のプレイヤーが架空のゲーム空間で活動することでミッションをクリアしていくゲームのことですよね。
「バートルテスト」とはそういったゲームに参加するゲーマーを4タイプに分類して特徴を分かりやすく定義づけることで、プレイヤーがどういった性格を持っているのかを把握するためのテスト、というワケです。
バートルテストでは、下の図のように大きく分けて4つのタイプに分類されています。
- アチーバー(Achiever)※達成者
- エクスプローラー(Explorer)※探検者
- キラー(Killer)※殺し屋
- ソーシャライザー(Socializer)※社交家
バートルはオンラインゲームに参加するプレイヤーをこの4つのタイプに分けて落とし込むことで、それぞれの性格や特徴を理解しようとしたワケです。
たしかにね、ゲームやってて、やたらと自分のレベルアップに走りたがるヤツとか、周りとの連携を大事にするヤツとか、プレイヤーの特徴ってモロに出ますもんね。
でもこのバートルテストってゲームの世界にとどまらず、子育てや教育、会社での部下育成など人を動かしたり影響を与えようとする時にめちゃくちゃ役に立つんですよね。
では、実際にそれぞれの特徴にを見ていきましょう
アチーバー(Achiever)
アチーバー(Achiever)は日本語で言うと「達成者」。
つまり、ゲームにおける目標の達成に命を懸ける人を言います。
ランクアップやレベルアップなど自分を成長させ、高めることに強い関心があり、物事をコンプリートさせることに専念する特徴があります。
自らを今いる場所からワンランク、ツーランク上げるためには努力を惜しまない。。
有名人で言えば、メジャーリーグでも活躍したイチローあたりでしょうか。
こういったタイプの人を育てたり接したりする場合は、目指すところは「今より高い位置」なのですから、「これをやればランクが上がるよ」とか「目標の達成まであと〇〇%だよ!」という風に明確に目指すところ(目標)を言及しながら、鼓舞することが重要です。
目標達成までの道のりを目に見える形で提示し、アチーバーの本来持つ「達成意欲」の炎を燃やし続けるためのガソリン投入の役目を担うことが大切になってきます。
エクスプローラー(Explorer)
エクスプローラー(Explorer)は日本語で言うところの「探検者」。
好奇心に満ち溢れ、日々新しいことの探求に没頭する傾向が強いです。
既存の考え方に身を委ねるよりも、新しい発想や新しい世界を追い求めることに強い関心があるタイプです。
「繰り返し同じこと」よりも「何か新しいこと」に強く心を揺さぶられる傾向にあると言えるでしょう。
有名人で言えば、新しい発明を次々に世に生み出したトーマス・エジソンや、ビジネスの世界ならパソコンを使って世界を変えたマイクロソフトのビル・ゲイツといったところでしょうか。
こういったタイプの場合は、既成の枠組みや考え方といった型にはめ込んでがんじがらめにするよりは、自由な発想を膨らませて自らの成長に至る方法を自分で発見させる方向に導いてあげると良いでしょう。
学校教育や企業という、ある意味規制やルールが幅を利かせる組織内ではなかなか難しいところもありますが、会社なら新しいプロジェクトを任せたり、学校でも学校生活を改善させる新しい取り組みや、従来のやり方を覆す自分なりの勉強法を自ら考えさせるなどエクスプローラーの可能性を大きく引き出すよう立ち回るのがいいでしょう。
他人より秀でた特徴があるのなら、それを殺すより活かすほうが絶対的に良いに決まっているのですから。
キラー(Killer)
キラー(Killer)とは日本語で言えば「殺人者」「殺し屋」。
その名の通り、ライバルを打ち負かすことに強い関心があるタイプです。
アチーバーのように「自分が立てた目標を達成すること」と違って「他人より上回ること」に強いこだわりを持つのが特徴です。
強い競争心の持ち主、と言っても良いでしょう。
プロ野球のペナントレースやサッカーのリーグ戦に例えるならば、全チーム中1位であることを目指して死に物狂いで頑張るっているワケで、試合勝つことや勝ち点を取れるだけ取ることが目的ではないわけで、キラーが目指す状況と同じと言えるでしょう。
最大の関心は「他の人より優位に立つこと」なのです。
こういったキラーの気質を持った人はランキングや自分の評価を大変気にしますので、ライバルの存在をちらつかせ、頑張ればどのポジションに行けるという「地位」や「順位」という物差しで語り鼓舞することが非常に重要になってきます。
ソーシャライザー(Socializer)
ソーシャライザー(Socializer)は日本語でいうところの「社交家」。
他人との協調性を重んじ、コミュニケーションをしっかり取ることに最大の関心を持つタイプです。
ゲームで言えば、より多くの仲間が参加してくれて、周りのみんなが自分を頼りにしてくれる状況こそがソーシャライザーが切に求めるゴールとなります。
他人の賞賛であったり、心を通い合わせることがいかにできるか、という部分に強い関心を持っています。
こういったソーシャライザーは「独り勝ち」する状況はあまり好まないこともありますので、周りの人とチームを組んでお互い切磋琢磨させる状況に導いてあげるのが得策です。
勉強も仕事も、みんなで頑張ってみんなで成果を上げる。。こういった状況、枠組みを作ってあげると「みんなに後れを取らないように頑張ろう」「みんなと目標を達成しよう」というソーシャライザーとしての達成意欲に火をつけることができるでしょう。
人はタイプが違って当たり前
バートルテストは、ゲームプレイヤーの特徴を4タイプに落とし込むことで、その人の性格をつまびらかにしてくれます。
バートルテストは4タイプに分類する分かりやすさと使いやすさゆえ、教育や部下育成といった人を動かし育てていく場面でも転用が可能な有難いツールです。
4タイプに人を分類できるとは言っても、どのタイプが良いという趣旨のものではありません。
血液型にA、B、O、ABとあるように、単に型が4つあるというだけの話です。
ただ、それぞれのタイプを的確に把握することで、
とか
といった発想を持てるはずです。
会社として成果を上げたい場合には、アチーバータイプの部下にプロジェクトチームのとりまとめ役を命じるよりも、個人成績を上げることに専念させたほうがより効率的なのです。
また、ソーシャライザータイプの子供には、他人を出し抜いて成績を上げる方法を教えるより、友達と一緒に頑張って成績を上げるスタンスを取らせたほうが得策なのです。
(もちろん、「足りない部分」を補う努力もある程度は必要ではありますが)
その人が取りやすい傾向にある行動からタイプ分析して、その人に響く指導をしていくためにバートルテストは非常に使い勝手が良いのです。
日常生活で一度試してみてはいかがでしょうか!
まとめ
馬がニンジンをぶら下げれば動くとしたら、馬を人間に置き換えると「ニンジン」は人それぞれ違うものです。
人のタイプを知ればおのずと接し方も分かってきます。
身近な人でバートルテストをやってみることをぜひオススメします。