【映画レビュー】「グリーンブック」が教えてくれた人間同士のわだかまりの向こう側!

みなさん、どうも僕です。

アカデミー賞作品賞をはじめ助演男優賞、脚本賞を受賞した映画「グリーンブック」を先日見てきましたが、もう感動して、思わず身震いしましたね~。


車でアメリカ南部を回ると言う、いわゆるロードムービーですが、ドライバー兼ボディガードをつとめる粗暴な白人男性とインテリな黒人ピアニストによる実話というから驚きです。

展開が目まぐるしくも、実在した黒人ピアニストの奏でる美しい音楽とそれに相反する差別する者の耳を疑う言葉の数々、胸を打つ最後のラストシーンは必見です。

ネタバレありのストーリー解説と、このグリーンブックという映画が伝えたかったことを解説してみたので、ぜひご覧ください!

「グリーンブック」のストーリー(ネタバレあり)

舞台は1962年のアメリカ。

ナイトクラブの用心棒で生計を立てるイタリア移民のトニー”リップ”バレロンガは、アメリカ北部の下町で愛する美しい妻ドロレスとかわいい男児2人の4人家族でつつましく暮らしていました。

ある日家の修理に来た黒人作業員が口にしたコップを妻にこっそりゴミ箱に捨ててしまう・・・黒人に対する差別偏見が厳しかった当時としてはごく自然ともいえる差別感覚を持ったトニー。

生活はカツカツですが、家族4人で仲睦まじく暮らす日々を送っていました。

 

そんなトニーはナイトクラブが改修のため数カ月間閉鎖されるとのことで仕事を探していたところ、仕事の紹介を受けることに。

仕事の依頼主は高級マンションに住む孤高の黒人ピアニストのドン”ドクター”シャーリー。

シャーリーはアメリカ南部をまわる2カ月間のツアーに出かける予定であり、そのツアーに必要なドライバー兼ボディガードを探していたのです。

 

 

相手が黒人と知り、また「身の回りの世話をやれ」と言われて気が進まないトニーは一旦断わりますが、ナイトクラブの用心棒での働きぶりを耳にしたシャーリーは、トニーが要求した報酬額そして身の回りの仕事は無しで雇うと電話をします。

そうして、境遇も人種も、そして考え方すら違うデコボコな二人の奇妙な旅が始まりました。

レコード会社の担当者から手渡された、黒人でも宿泊可能なホテルやモーテル、立ち寄れるバーなどが記された「グリーンブック」をたずさえて。

The Negro Motorist Green Book

 

無教養でがさつなトニーと、9歳で当時のソ連・レニングラードに音楽留学していた音楽だけでなく心理学などの博士号を持つ「ドクター」の呼び名を持つインテリのシャーリーは車中で事あるごとに衝突。

ドライブの途中でケンタッキー・フライド・チキンを見つけて、バレルで買ってチキンを頬張るトニーに奇異な目を投げつけるシャーリー。

 

当時、黒人のソウルフードとして認識されていたフライドチキンでしたが、シャーリーには無縁であり、手でつかんで食べることが不衛生としか感じられませんでした。

海外留学が長く、アメリカの暮らしに疎いシャーリーはアメリカの典型的な黒人とは異なる生活を送ってきたがゆえ、フライチキンを食べたことがなかったのです。

 

トニーの強引な勧めに応じて、フライドチキンを手に取り口にするシャーリー。

その美味しさを知るとともに、相いれなかった二人の間にもわずかな友情が育っていくのでした。

ツアーで会場を回るごとに、トニーはシャーリーの素晴らしい演奏に心惹かれます。

抜群の演奏テクニック、

聴衆の心を奪う音楽性、

気高く振る舞う人間性・・・

 

 

なにもかもがトニーにとっては疎遠なことばかりでしたが、徐々にシャーリーに親近感を抱くことに。

そしてもうひとつ、ツアーが進むにつれてトニーには気になることが。

彼の演奏に最高な賛辞を送り、リスペクトしていながら、

一方で、あからさまに差別意識をのぞかせる招待主と聴衆の南部の白人たちの存在です。

 

それを目の当たりにしても怒りを表さないシャーリー。

不可思議な対応に怒りを見せるトニーをたしなめるシャーリーはつとめて冷静に振る舞っています。

 

しかし、表面的には敬意を見せながら、心の奥底でシャーリーを差別している人々をトニーは不思議に思うともに、静かな怒りを募らせていくのでした。

 

ある夜、シャーリーが一人でふらりと立ち寄ったバーで白人男性グループに袋叩きに遭いますが、トニーが救出に向かいます。

「もう一人で出かけるなよ」と忠告するトニー。

当時の南部は、黒人が出入りする場所や日没後の行動を制限するジム・クロウ法という法律が幅をきかせるとこだったのです。

南部は、トニーとシャーリーが日常暮らしている北部とは差別感覚が桁違いなエリアだったのです。

 

夜のとばりが降りた南部の町を車でひた走るトニーとシャーリーをパトカーが突如停止させます

日没後の時間帯に、黒人が出歩いていることをとがめる警官。

侮蔑的な言葉を発した警官をぶん殴ったトニー。

結局、なにもしなかったシャーリーともども、警察の拘置所に収監されてしまいます。

 

警官に向かい、電話をさせて欲しいと懇願するシャーリー。

シャーリーは誰かに電話したかと思うと、どういう訳かほどなく釈放されることとなった二人。

なんとシャーリーが電話した相手とは、当時の司法長官であるロバート・ケネディ(J・F・ケネディ大統領の実弟)だったのです。


 

そして、ツアーの最終公演の夜。

カントリークラブでの演奏を控え、レストランで食事を取ろうとするが、黒人の入場をかたくなに断るオーナー。

うやうやしくシャーリーを歓迎したかと思えば、トイレは外でしろと言い、レストランには黒人は立ち入れないと言ったのです。

シャーリーは「ここでの食事ができないなら演奏をしない」とオーナーに向かって通告します。

 

シャーリーの演奏を待ち望んでいる多くの聴衆を前に困り果てたオーナーはトニーに賄賂を渡そうとしますが、トニーは「ふざけるな」と激怒してこれを固辞。

外と食事を取ろうとシャーリーを誘い、黒人が集うクラブへ出かけます。

 

高貴な身なりのシャーリーに気付いた店の女性は「なにか弾いてよ」と促します。

店のステージにあった古ぼけたアップライトピアノでクラシックの曲を奏でると、店の空気は一変。

拍手喝采に包まれます。

 

店のバンドと即興で音楽を演奏するとクラブは熱狂の渦に。

それを見て、手を叩き、嬉しそうに微笑むトニー。

もう二人の間に無意味なわだかまりは何もなくなっていたのです。

 

最終公演を終えたトニーとシャーリーは、北部へ向けて車を走らせます。

トニーは妻のドロレスにクリスマスまでに帰ると約束していたのです。

ロングドライブで疲れ果てたトニーは途中で眠りこけてしまいますが、シャーリーがハンドルを握り、なんとかクリスマスの夜にトニーの家にたどり着きます。

 

トニーが戻り、楽しいクリスマスパーティーが繰り広げられます。

トニーの家族が「あの二グロはどうだった?」と聞きますが、トニーはその言い方が気に入りませんでした。

 

せっかく帰ってきた我が家。

でもなぜか、浮かない表情で元気のないトニー。

 

そんなトニー家のもとに、思いがけない訪問者がやって来ます。

ドアの外に立っていたのは、そう、あのシャーリーだったのです。

 

粗暴なイタリア系白人とインテリ黒人のコントラストが絶妙!

この映画は南部ツアーに向かう、無教養なイタリア系白人と、高貴なアフリカ系アメリカ人の凸凹コンビが1台の車でロングドライブをするロードムービーです

 

腕っぷしの強い乱暴者のボディガードのイタリア移民の白人

ヨーロッパ留学をして、数か国語をマスターした高い知識を持つ「ドクター」と呼ばれる黒人

 

人種も違えば、境遇や性格、信条さえも違う二人のコントラストが実に興味深いです。

わかりやすい図式と言えばわかりやすいですが、このコントラストが感動のラストシーンの呼び水になっていることは言うまでもありません。

 

分かり合えないはずの二人が旅を通して、お互いを理解し合い、友情をはぐくんでいく。

フランス映画の「最強のふたり」にもある意味通じるものがありますが、白人と黒人、乱暴者とインテリが最終的には仲良くなるってのは、感動モノの映画として定石パターンではあります。

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2017年10月12日

しかしながら、映画の「道中」で山あり谷あり、紆余曲折がさんざんあってからの、最後の感動シーンなので、素直に涙が出てしまうという感じです。

 

 

最初は黒人に良い印象を持っていなかったトニーが、ツアーが進むにつれてシャーリーを受け入れ、黒人に対する差別に怒りをむき出しにするまでになるという人間観察が出来る点もこの映画のポイントだと思います。

 

黒人差別が激しい時代背景と浮かび上がる「人間性」の本質

この映画を通して如実に描かれた当時の黒人に対する差別。

1964年まで存続された、実質的に黒人の生活を縛ったジム・クロウ法という南部独特の法律もあり、あからさまな差別があったわけですが、この映画でもその実態がかなり露骨に表現されています。

 

映画の中でバンドメンバーが語っていますが、シャーリーは差別が南部ほど厳しくない北部を回れば、南部ツアーの3倍もの報酬を得ることが出来、なおかつ安全と快適さが保証できたはずです。

でも、

なぜシャーリーは自己の安全を投げうって「あえて」南部をツアーしようと思ったのか。

シャーリーの欲しかったのは地位や名誉やお金ではなかったのです。

 

人種による偏見のない世界、そして人間同士の融和・・・

 

しかも暴力や過激な手段ではなく、シャーリーのやり方で、自らの行動によって静かに訴えたかったのです。

キング牧師が行ったように。

 

そういったシャーリーの姿勢が、無教養で粗暴なトニーにも伝わり、まったく別物だった二人がラストシーンで重なり合い感動のラストシーンを盛り上げています。

 

結論で言えば、人間同士のつまらない「わだかまり」の向こう側にある人間性の本質を、人種差別という題材を通して熱く描かれた映画とも言えるでしょう。

人種差別だけにとどまらない、心を通い合わせることの必要性に気付かされることも大きいと思います。

 

「わだかまり」の向こう側にある大切なことに気付かせてくれる・・・そんなヒューマニズムを高らかにうたい上げた映画、それがこのグリーンブックなのです。

 

 

まとめ

当時のアメリカの歴史背景を借景にして人間性を熱くうたい上げたとも言えるグリーンブック。

人生で大切なモノってなんだっけ?

そんなことを思い起こさせてくれるヒューマニティ溢れる映画をぜひ見てみてもらいたいと思います。

 

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もんりっち

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