関西にずっと住んでいると、もはや当たり前というか見慣れた感のある関西ローカルCM。
しかし冷静になってみると「あ、あのCM曲、頭に残ってるな」とか「あれは関西以外ではムリ!」ってCM、多いんですよねぇ。
今日はそんな「クセがすごい」関西ローカルCMについて分析してみましたよ!
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「関西押し」でひたすら行く!
関西ローカルCMのひとつ手法はあくまで「関西LOVE」の精神で「関西押し」で突っ走るものが多いです。
こちらのカテゴリーは言うまでもなく、「みんな関西、大好きでしょ!!」と共感を呼ぶことが一番大きな効用です。
関西に根ざし、古き好き関西をリスペクトし、関西弁を盛り込んだCMは予定的調和を生みながら、安心感と親しみをウリにできるところがポイントです。
コチラは関西人なら誰も知ってる豚まん(肉まんじゃありませんよ)で有名な中華料理店「551蓬莱」のCM。
「これぞ関西!」といわんばかりに吉本新喜劇をフィーチャーした「笑い」一辺倒のCMを展開。関西らしさと親しみやすさを全面に出していますね。
もう「豚まん買わないと関西人ちゃうで!」とでも言いたげなくらい押しが強いです!
お次、こちらは電気の保安、調査、広報活動などを行う「関西電気保安協会」のCM。
協会の現場スタッフを起用し、素人でしか出せない味、空気感、笑いを生み出し、思わず見入ってしまうのがこのCMの特徴。
関西人の日常に関西電気保安協会の現場スタッフを無理やり放り込み、「おかしな感じ」、「不思議な空気感」、「あざとくない笑い」をうま~く作り出しています。
関西人はもうこの団体名のフレーズ、
♪かんさい〜でんきほ〜あんきょ〜かい
っていうのが頭に残ってしまって、団体名を言う時は必ず節を付けてしまうという洗脳効果まで(笑)
「地元ネタ」を得意とする関西ローカルCMの「毒牙」は容赦なく、地元の人気球団・阪神タイガースにも向けられてしまいます。
阪神タイガースの往年の名選手・岡田彰布や川藤幸三らが出演した、こちら飲料メーカー「サンガリア」のCM。
阪神タイガースの監督も歴任した岡田彰布の黒歴史ともいうべきCM。
「虎刈りや、サンガリア!」という失笑を買いそうなフレーズ。大阪にはベタな広告代理店しかないようです(笑)。
関西出身タレントを使う
関西ローカルCMには東京で活躍する関西出身タレントを起用することも多いです
関西出身タレントを出すことでグッと親しみやすさを与えるとともに、「あ、この人地元の人やったんや!」という驚きを与えることができます。
たとえばこの「ひらパー」のCM。
大阪では知らない人はいないと思いますが、大阪のベッドタウン・枚方市にある遊園地、ひらかたパーク、通称ひらパーの印象的なCMです。
このひらパーのCMに枚方市出身のあの、V6・岡田准一を起用。
どうでしょうか、地元大阪で見事に弾けています(笑)
岡田くんのこんな姿は全国区のテレビでなかなかお見かけできませんね!
「軍師官兵衛」とのギャップがありすぎますが、このギャップ感が驚きであり、狙いというわけです。
「ひらパー」は近隣にUSJなどの他の大型娯楽施設がありながら、低迷していた地元遊園地の知名度を押し上げ、2年連続100万人の入場者数を達成。
その快挙の影にはV6岡田くんが奮闘するCMがかなりの貢献をしていることは間違いありません!
大物有名人で「ハク」をつける
もう私自身が関西「ローカル」と言っちゃってますが、東京からしたらこの関西すらひとつの「ローカル」という位置付けになってしまいます。
関西人は「ローカル」であることを頑ななまでに否定し、受け入れようとしません。
しかしながら、生まれながらにして「吉本新喜劇」を見せられて、街で出会った芸能人といえば池乃めだかや間寛平という、大阪コテコテの芸能人しかいない風土。
そういう土地柄にあって、「東京モノ」に対する無意識な「渇望」、「憧れ」があるのもまた確か。
そんな一面を垣間見せるCMはコチラ。
こちらは大阪に本社を置く不動産売買を行う会社、福屋工務店のCM。
山口百恵のご主人でもある三浦友和が出演。関西とはなんの縁もなさそうで、スマートな印象を持つ三浦友和をあえて不動産会社のCMに起用したのは「ハクをつける」という面が大きい。
地元の不動産会社のCMに吉本新喜劇の芸人が出演していたら、単に「ベタベタ」なCMになっていたところを、三浦友和が「清潔さ」、「信頼性」、「新鮮さ」を持ち込んでいるところに注目です。
あと、「ハクがついている」かどうかは不明ですが、大阪・梅田のファッションモール「HEP FIVE」のCMに江頭2:50が出演しているので、「どうしても時間がある、ヒマだ」という方はご覧ください(笑)
エガちゃん、頑張ってます。
「なんで、大阪のファッションモールのCMにエガちゃんなん??」ってところが狙いかと・・(笑)
暗躍する「浪花のモーツァルト」
浪花のモーツァルト、と言えば、それはもちろん関西出身の「大音楽家」、キダ・タロー氏のことですね!
キダ・タローは「ラブアタック!」、「プロポーズ大作戦」などTV番組のテーマ曲をはじめ、多くの地元関西のローカルCMも手がけています。
関西以外では一切流れることがないこれらCMですが、関西人なら絶対知ってるというCMに浪花のモーツァルトの音楽がかなりの確率で挿入されており、否応なく、そのフレーズを関西人の頭に叩きこんでいると言えます。
コチラは大阪でカニを食べるならココ!っていうぐらいの人気のお店「かに道楽」のCM。
道頓堀の風景が映るとかならず入ってくる「馬鹿でかいカニ」が動いている、あのお店ですね。
そして、兵庫県の有馬温泉にある老舗の有名旅館「兵衛向陽閣」のCM。
コチラも関西人は馴染みが深いCMです。
「とれとれ、ピッチピチ、かに料理~♪」、「ありまひょうえのこうよ~かくへ♪」っていうフレーズ、なんか忘れらないし、独特の節回しがもう頭から離れることができない状態で、普通に発音がムリ!って感じです。
刷り込まれてますねぇ、もはや洗脳ですねぇ(笑)
関西人の脳裏には知らず知らずのうちに、逃れることの出来ない、浪花のモーツァルトの節回しが刻み込まれているワケです!
まとめ
いかがでしたでしょうか、関西ローカルCM。
関西人の人情に訴えかけつつも、商売に着実に結びつける、冷静な計算に裏付けられたキャストと構成。
笑い、自虐、そして「変化球」をも巧みに用いた関西ローカルCMは私たちの目を、そして耳を惹きつけて止みません。
「あぁ、このCMはこういうこと狙ってるんだなぁ」、ま、こんな見方をしてみると、今まで違った発見があるかも知れませんね!
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