みなさん、どうも僕です。
小さい子供さんがいらっしゃるご家庭では絵本を読み聞かせすることも多いと思います。
本を読むクセをつける、想像力を育む、見聞を広める・・本の読み聞かせにはいろんな効果がありますね。
今日はそんな読み聞かせするのにオススメの絵本「じごくのそうべえ」をご紹介します!
Contents
じごくのそうべえとはどんな絵本
1978年に出版された本で、ストーリーは桂米朝師匠による「地獄八景亡者戯」という落語のネタが元になっています。
第1回絵本にっぽん賞を受賞しており、長年に渡り人気を博しているロングセラー的な絵本なんです。
絵本って夢を広げる、いい事を子供に教える、見たことのない世界を見せてあげる・・
いろんな効果がありますが、この「じごくのそうべえ」は
百発百中で子供にウケる!!
そこが大きなポイントです。
内容としては地獄に送られた「軽業師のそうべえ」たちが悪戦苦闘、ドタバタ劇を演じながら地獄脱出を試みるという、手に汗握る・・いや笑いが満載の、キッズ御用達、ある意味「鉄板」でウケる絵本なんです!
じごくのそうべえの登場人物
まずは「じごくのそうべえ」に出てくる登場人物をご紹介しましょう。
それぞれ職業も生きてきた背景も異なる4人。
- 軽業師のそうべえ
- 山伏のふっかい
- 歯医者のしかい
- 医者のちくあん
軽業師のそうべえは軽業を演技中に足を踏み外しひょんなことから地獄へ。
「あの世」で出会った他の3人は人を騙して金儲けをしたと地獄へ落とされ、そうべえも「人をハラハラさせた」というちょっと強引な理由で地獄行きを命じられます。
この職業の違う4人が地獄を渡り歩き、脱出しようとする際にそれぞれの力を発揮。後々、それが功を奏すこととなります。
じごくのそうべえの魅力とは?
リズミカルな関西弁が惹きつける!
まずココ。
わたくし、生まれも育ちも大阪ですが、大人のわたしが子供に読み聞かせをしていて「これほど読んでて楽しい本は無いなぁ!!」って思ってしまうぐらい、話のテンポが良くって、一気に読み込んでしまう、そんな絵本ってなかなか無い!
「リズミカル」なのは当たり前といえば当たり前!
桂米朝の落語のネタが基本になってるので、「言葉に出して」心地の良いリズム、言い回しになってるので、本を読む側、聴いてる側の双方がエエ感じになるんですねぇ。
たとえば、鬼が漕ぐ「三途の川」を渡る舟でのシーン
こりゃ、ごじゃごじゃすなよ。川にはまったら、生きるぞ。
生きかえるんや いうてまっせ。
はまりたいな。
鬼と「そうべえ」らのやり取り、こんな感じで軽妙なテンポで話が展開。
落語を聞いてるかのような言い回し、独特なリズムで軽やかに話が進んでいきます。
時間があれば、「本家本元」桂米朝師匠の落語も見てみると、メッチャ面白いですよ。
子供に大好きな「お下劣ポイント」満載!
地獄へ送られてしまったそうべえ達は鬼たちによって「ふんにょう地獄」へ放り込まれます。
う◯こまみれになるはずのところが、水洗式の便所が増えてふんにょうが集まらないという現代に置き換えた笑いを交えながら、幼児が大好きな「お下劣ポイント」に話を聞いてる子供はケラケラ笑ってしまいます。
また、鬼に飲み込まれた4人が、鬼を懲らしめるために、お腹のいろんな部分を攻め立てますが、「へぶくろ」という、蹴ると「屁」が出るという袋を、思いっきり蹴ると
えい!ぼん
ぶー
と大きな音を立てて、鬼が屁をこいてしまうシーン。
もう、ここはお父さんお母さんも気合を入れて、大きな声で読んであげると
ってな感じで百発百中で笑い転げてしまいます。
幼児は特にお下劣が大好きですもんねぇ~。
こんな感じで定番のお下劣ポイントが満載なので子供が飽きることなく、ず~っと興味を持ちながら読み進めることが出来ます。
地獄を「笑い」と「しなやかさ」で脱出しろ!
お笑いが全面に押し出されたこのお話。
笑えるだけかというとわたしはそうではないと思います。
ひょんなことから出会った4人が力を合わせて、「こんなもん、大したことないわい!」とでも言わんばかりに、困難な場面を乗り切るシーンがたくさん出てきます。
- 大変な場面に遭遇してもアイデアひとつで乗りきれる
- 力を合わせて自分の持ち味を出せばうまくいく
- 考え方ひとつで地獄すら笑い飛ばせる・・・
いろんな見方が出来るお話かなぁとわたしなりに思っています。
「大変なこと」を「大変なこと」と捉えない、難所をかる~く乗り越える「しなやかさ」が随所に散りばめられた笑いの中に凝縮されている、めっちゃ使える絵本やと思います。
とうぜん、オチもオモロイ!
まとめ
この絵本は最初から最後まで関西弁で突っ走るので、関西人にとっては普段以上に感情移入が出来てしまい、逆に関西人じゃなければ読む際に言い回しが独特なので、「ちょっと止まってしまう」こともあるかと思います。
しかしながら、このテイストを出すのにはやはり関西弁がポイントになっており、残酷なはずの地獄が面白おかしく描かれていて、幼児など子供の興味を引く「しかけ」が満載で、非常に読み応えありです。
ぜひ一家に一冊、「笑いの常備薬」として置いておくのもイイかもです!
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