みなさん、どうも僕です。
新聞やネットでも結構話題になってます、成人式を台無しにした振袖、着物レンタル会社の「はれのひ」騒動。
【今さら はれのひ被害者怒り】「はれのひ」の篠崎洋一郎社長が会見で謝罪。女子大生やその親からは、「直接謝ってほしい」「今さら遅い」などと怒りや落胆の声が相次いだ。横浜市は被害者特別法律相談窓口を設置。 https://t.co/BRI5b4ywaF
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2018年1月26日
はれのひ社長会見 新成人裏切りも言い訳だけ 「経営判断ミス」詐欺認めず https://t.co/MwcPUOD69D
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2018年1月26日
成人式が迫る中、従業員すら連絡がつかない雲隠れを演じた「はれのひ」篠崎洋一郎社長。
倒産、事業停止ってことは日常茶飯事だしあり得る話。
でもね、事業をやる以上、倒産が意図せぬことだとしてもね、倒産するにもマナー、礼儀ってものがあると思うんですよ。
そのあたりを熱く語ってみたいと思います。
倒産は事業をする以上ありえる話!「損切り」は早めにするのが鉄則!
商売ってホントに大変。
従業員を抱えて、取引先と良好な関係を結び、仕入れを絶やさず、顧客を増やすことで継続的な売り上げに繋げる・・。
経営者ってみんなそういう思いでやってます。
でも商売である以上、思い通りにいかないことって多々あるんですよね。
もちろん商売がうまくいかない理由は様々。
自助努力の不足、経営センスの欠如、外部環境の変化、顧客の趣味思考の移り変わり、取引金融機関の態度悪化、キャッシュフローの管理ミス・・。
もうそれこそ千差万別。
どんなにうまくいってそうな会社でも「企業30年説」っていう、まことにしやかに語られる企業寿命の理論もあるぐらいで、いつか終わりってものがある、という前提に立って商売をしないとダメだと思うんですよね。
たとえば資金繰りで「こりゃヤバイな」って状況に陥ったら、推し進めている事業もある時点でストップ、撤退するのが損失を最小限に抑える鉄則。
株式投資の世界だって、株が上手い人は損切りが上手いっていうことをよく言われます。
つまり、できるだけ傷口を広げない。
企業運営だって損切りをいつ、どうやって実行するか、って視点が必要だし、利害関係者にできるだけ迷惑を掛けないためのポイントでもあるわけですよ。
物事は諦めないのが一番!やり切ることが大切だ!
っていうノリで商売をやってしまっては経営者失格。
どこで見切りをつけるか、そのポイントが読めるのが優秀な経営者でもあるわけですよね。
顧客がいる限り「迷惑を掛けるつもりはなかった」では済まない
【はれのひ 融資・合併12月決裂】新成人に振り袖が届かなかった問題で、はれのひ側が昨年12月に金融機関との融資交渉が決裂し、他社と進めていた吸収合併交渉も頓挫していたと明かす。昨年4月ごろから経営行き詰まり。 https://t.co/fv7EUjgrbi
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2018年1月27日
今回の焦点、大きなポイントは新成人が一生で1度しか味わえない成人の日という晴れの日を前に、振袖レンタル会社の社長が何の前触れもなく、姿をくらましたために多くの若者が成人の日に参加できなかったという点。
「はれのひ」篠崎社長は
ギリギリまで金融機関と融資交渉を行っていた
はじめから騙そうと思っていたわけではなく詐欺をするつもりもなかった
と言ってますね。
まぁ、でもね、こういった大きな失態が経営者の意図したものであるか否かって顧客にとっては
どーでもいいこと!
なんですよね。
ほんとに、どうでもいい!
商売ってお金を支払って、その代価としてサービスなら物品を提供してもらう・・それだけのシンプルなこと。
しかるべきサービスの提供が出来なくなった理由なんて、そもそも顧客、今回で言えば新成人の被害者にとっては全く無関係だし、認識の範囲外のことですしね。
ごくまれに、「篠崎さんだって最初から人に迷惑を掛けるつもりなんて無かったんだから、あまり言ってやるなよ~」という仏のような「心の広い人」もいるようですけどね、
あのね、言っときますけどね、
ってこと。
もうね、当たり前のこと言うな!って。ほんそれ。
聞けば2016年11月の時点で従業員の給料の遅配、未払いが発生していたとのことで、この時点で既に会社として相当ヤバイ状態に陥っていたわけです。
財務内容がかなーりヤバイ状況になったのはつい最近じゃなく、かなり前から。
その後、着物の仕入先への未払いが発生して取引先にも迷惑を掛けてしまい、そして最後、顧客である新成人に人生で最大級の迷惑をお見舞いしてしまった・・。
いや、これ最悪でしょ。
「ギリギリまで金融機関と融資交渉をしていた、金策に走っていた」
という経営者としての努力はわかります、ごもっともです、ご苦労様です。
でも、もう金策も絶たれ「もう会社は終わりだ」ってことは年末の時点で、完全に理解していたんです、篠崎社長は。
もう「アウト」だと。
ならば、
「すいません!実はもうウチの会社はダメになりました!」
「ですから着物もお渡しができません!」
こうアナウンスすることが、人生の門出を祝う新成人の顧客を抱える会社としての最低限のマナーでしょ??
経営者として、人間として最低限の「優しさ」「常識」を振り絞れば、これぐらいのことが出来たはずですよね!
そうすれば、
急遽、別の振り袖レンタル会社を探すことも出来たでしょう
成人式を担う役所側もなんらかの救済措置も取れたでしょう
経営者として最後の最後まで資金繰りに奔走した企業努力はよしとして
篠崎社長がこのタイミングでのこのこ出てきたのは
きっと自分がかわいそうになったんでしょうね~
いたたまれなくなったんでしょうね~
逃げ回る精神的なつらさから開放されたかったんでしょうね~
一連の流れは「顧客ファースト」ではなく「社長(自分)ファースト」で考えてるから、こういうことになったワケです!すべて自分中心!
企業人として、大人として、そして一人の子を持つ親として最低限のマナー、思いやりを持つことが大切だなぁということを認識しましたね、この「はれのひ」問題。
まとめ
景気のよい時には人間の本質ってものは見えづらいものです。何でも良く見えますからね。
「はじまり」があれば、「おわり」があるってのが企業のあり方。
もし、意図せず会社の終わりがやってきたとして、「できるだけ人に掛ける迷惑を防ぐことが出来た」と言える終わらせ方が良識ある企業人としてのあり方だなと思います。